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では、どうやって言葉を教えればいいのかというと、簡単なコツがあるので紹介しましょう。 まず、「ミルク!」といったひとつの言葉しかしゃべらない男の子には、「ミルク瓶」といった、2、3の単語からなる言葉を話しかけるようにするといいのです。そうすると、単語を組み合わせて覚えるきっかけになります。 次に、単語を組み合わせて話せるようになったら、文章を真似させることによって、言葉の能力を実につけさせましょう。 たとえば、「僕、飛行機」と子どもが言ったら、「ようし、飛行機を取ってきてほしいんだな。パパが飛行機を取ってやるぞ。ほら、飛行機だ、『僕に飛行機をちょうだい』と言ってごらん?」という具合に話しかけるのです。 このようなやり方を、「プロンプト」と言います。 このテクニックを使って教えるといいのです。 たとえば、テレビのジキュメンタリー番組を見ているときに、ウシが出てきたとしましょう。 子どもが「ウシ!」と声をあげます。 このときを見計らって、「そう、ウシさん、モーモー」と子どもに話しかけるのです。 すると、子どもも、「アシさん、モーモー」と真似するので、こちらもまた「ウシさん、モーモー」と繰り返すのです。興味があれば子どもは一回で覚えてしまいますが、あまり興味がないときには、繰り返さなければ覚えませんので、飽きるまで復唱してあげるのがポイントです。 さらに余裕があれば、関連する言葉もついでに教えてしまいましょう。 なぜかというと、関連している表現は、芋づる式に覚えてしまうからです。 「ウシさん、モーモー」と子どもが何回か言った後で、「ウマさん、ヒヒーン」と言葉を変化させてみます。すると、子どもは、バリエーションが変わったことに喜ぶかのか、「ウシさん、モーモー。ウマさん、ヒヒーン」と少しだけ長く続けてくれるはずです。 さらに調子に乗って、「ウシさん、モーモー。ウマさん、ヒヒーン。ライオン、ガオー!」という具合に続ければ、子どもは一気に言葉を覚えていきます。 このとき、自分でもウシの真似をして四つん這いになってみたり、ライオンの真似をしたりすると、子どもはさらに喜んでくれます。身振りをまじえると、子どもは視覚的にも理解できます。 「男の子は、口が遅い」というのは一般的には正しいでしょう。 しかし、だからといって、そのまま放っておいてよい、ということにはなりません。 特に、言葉の能力がなければ、他の科目についても教えることがなかなかできません。 なるべく早いうちにタイミングを見て教えていくのがいいでしょう。 |
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