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習い事があっても、「今日は、休んでいいからな」と声をかけます。 家族でどこかに出かける予定でも、「友だちと遊ぶほうが優先だ。こっちは気にしなくていい」と言ってあげましょう。 「あの子どもは、不良っぽいから付き合っちゃダメよ」 「あの子は、あまり頭がよくないから、遊ぶのはダメよ」 などと禁じるのは、よくありません。 親としては心配するかもしれませんが、遊ばせなければなりません。 子どもは、子どもと遊ぶことによって学ぶことが非常にたくさんあります。 とっくみあいのケンカをするのだって、いい勉強になります。「どうやって仲直りすればいいのか?」「どうやって水に流せばいいのか?」というのは、大人になってからも役に立つ人間関係の知恵になりますから、どんどん遊ばせたほうがいいのです。 ある博士が、小学生のケンカ(殴ったり、髪の毛を引っ張ったり)について調査をしたそうです。 すると、男の子のほうが、女の子より野蛮で、暴力的であったにもかかわらず、すぐに仲直りすることが明らかにされました。男の子のケンカは、女の子のケンカに比べてずっと激しいのですが、ケンカがすむとまた一緒に遊び始めのです。その点、相手を悪く言ったりして、陰湿に長続きするのは、女の子のケンカのほうでした。 ですから、男の子のケンカは、ある程度であれば、放っておいても心配いらないのです。 とにかく、小さな子どものうちから、いろいろな子どもと遊ばせ、人間関係のスキル(技術)を磨かせましょう。人気者の子どもに育てましょう。勉強など二の次でいいのです。 また、ある研究によれば、クラスの中の人気者の子どもは、学業成績が高くなるという報告もあります。人気者は、なぜか頭もよくなるのです。 クラスで他の生徒から拒絶されたり、無視されたりする子どもは、学業成績も悪くなる傾向があるそうです。 みなさんもご存知でしょうが、社会に出てからは、学校時代の勉強はあまり役に立ちません。本当に役に立つのは、人間関係のスキルです。そして、人間関係のスキルを学ぶためには、それこそ子どものうちから、何千時間も、他の子どもと一緒に遊ぶ必要があります。 最近は、近所に子どもが少なくなって、一人遊びをする(せざるを得ない)子どもが増えてきました。少子化の影響もあり、友だちづきあいを学ぶ機会が失われているのです。 そのため、もし子どもが他の子どもに誘われて、「いっしょに遊ぼう」と言ってもらったときには、チャンスなのです。せっかくのチャンスを無駄にしてはいけません。このときには、喜んで送り出してあげましょう。 もし他の子どもとケンカしても、すぐにヒステリーを起こして「二度とあの子と遊んじゃいけないよ!」などとは言わないように、男の子というのは、わりとカラッとしていますから、かりにケガをさせられても、たいして気にしません。それよりも、他の子どもとの遊びの中で、仲良くなる方法を身につけさせる方が、ずっと大切なことのように思えます。 |
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