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子どもには、「仕事がつまらない」とか、「キツイ」という愚痴は言わないようにしてください。 子どもにとっては、親は神さまと同じです。その神さまが話す内容なのですから、子どもにそのまま信じ込まれてしまいます。 親が、「仕事がつまらない」「仕事に行くのがめんどくさい」などとばかりの言っていたら、子どもの心の中には、「仕事はつまらないもの」という意識が刷り込まれてしまいます。これでは、将来に対して希望なんか持てるようになりません。 「仕事は面倒だな」「大人になって働くのがイヤだな」と、そう思うに決まっています。 逆に、親が仕事のことを良く言っていたらどうでしょう。 出社するときにも、「ようし、今日も会社だ。嬉しい、嬉しい!」とスキップして出かけていったら、どうでしょう。子どもも、早く大人になって仕事がしたい、と思うようになるのではないでしょうか。 別に、子どもに向かって語りかけなくてもいいのです。 奥さんに向かって、あるいは独り言のように、「仕事は面白い」「こんな仕事ができる自分はラッキーだ」と連呼してください。 子どもは、ちゃんと聞き耳を立てて親の言うことを聞いています。 「ふ〜ん、仕事って面白いんだ。早く自分でもやってみたいな」 「へえ〜、仕事ってドキドキできるんだ。ゲームより面白いんかな」 子どもがそんな風に思ってくれればしめたものです。 こういうのを、心理学では「漏れ聞き効果」と呼ばれるようです。 子どもに対して、「立派な大人になって、立派に仕事を頑張るんだぞ!」などと説教しなくても、楽しい、楽しい、と連呼し、それを子どもに漏れ聞かせていれば、子どもは仕事に対して興味・関心を引かれますし、好意的な感情を持つようになるのです。 家庭に帰宅したら、なるべく陽気に振る舞ってください。 仕事の面白さややりがいを、楽しく、愉快にしゃべってください。 そんな親の姿を見て、子どもは、仕事に憧れを抱くのです。 もちろん、社会の厳しさを伝えるのも大切です。しかし、帰ってくるなり、仕事でウンザリした暗い顔、生きる希望を失ったと思われる顔を、わが子に見せてはいけません。はたして、そんな顔を見せられた子どもが、仕事に憧れを抱けるでしょうか。 それにまた、愚痴というのは、聞かされる方は嬉しくありません。 みなさんだって、他人の愚痴を聞かされるのはイヤなはずです。 子どもは、もっとイヤなのです。 親が、ぶつぶつ仕事の愚痴ばかりこぼしていたら、尊敬できるわけがないのです。 「本当につまらないと思っているんだから、正直に『つまらない』と口にして、何が悪いんだ!」とそう思われる方もいるかもしれません。 たしかにその通りなのですが、そこはやせ我慢のダンディズムで乗り切ってください。子どもには未来があります。社会の厳しさを教えつつも、なるべく明るい未来を描いて見せるのも、親のつとめなのではないでしょうか。 |
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