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少年法が、だんだんと厳罰化されてきています。一部の常識人からは、「厳罰化してもムダ」「かえって子どもの非行につながる」などと反対されていますが、厳罰化の方向性は決して間違ってはいないと思います。 子どもだって、おバカさんじゃありませんから、厳罰化すれば「犯罪が割に合わない」とわかるはずです。今の少年法は、あまりにも子どもに甘すぎるので、「犯罪をしたって、へっちゃら」という意識が強いのでしょう。 厳罰化には次のような根拠があるのです。 かつてジャマイカで、とても厳しい法律改正が行われたことがあったそうです。 その1年後、イリノイ大学のエドワード・ディーナー博士は、厳罰化によって、犯罪がどれくらい減ったのかを調査しました。 すると、殺人に関しては前年より14%減、レイプ事件が32%減、強姦が25%減と、大幅に凶悪犯罪の件数が減ったということです。 ですから、私たちは、もし逮捕されて厳しい罰を受けるのだと思えば、おかしなことはしなくなるのです。もちろん、子どもだって同じです。 学校だって、おかしな生徒は、どんどん退学にさせてしまうくらいの厳しい校則を設けている学校のほうが、真面目な生徒が増えます。 生徒の自由を求めて、制服もなし、校則もなし、という学校の生徒が、自主的に真面目になっていく、なんてことは、考えられません。耳や鼻にピアスを開け、腕にはファッション・タトゥーをしていても、先生が何も注意しないような学校は、「自由」というより、むしろ「退廃」しているようにしか思えません。 むしろ、「登校中に先生に会ったら、大きな挨拶をすること」ということをきちんと校則化してある学校のほうが、生徒は元気な声で、自主的に挨拶してくれるようになります。 家庭でもそうでしょう。 自分の息子さんが学校から帰るなら、大きな声で「ただいま!」と言える人は、小さな頃から、帰ってきたら、そういうように厳しく教育したからできたのではありませんか。 厳しい親になると、小さな頃に、「ただいま」も言わずに家の中に入ってきた息子を入れずに、「外に出て、もう一度、入り直せ」と叱りつけた人もいるでしょう。 こういう厳しいしつけがあればこそ、自然に帰ってくるときには元気な声で挨拶するようになるのです。 子どもには、厳しいルールでのぞみましょう。子どもはおバカさんではないので、すぐルールを理解して、そのとおりの行動をとるようになってくれます。 ルールを教えておけば、子どもは言うことを聞いてくれるのです。
親が厳しくしつけるために、思春期を迎えた子どもが、かえって非行に走ってしまうという話を聞くことがありますが、それは本当でしょうか。 かつて子どもが親を金属バットで殴り殺してしまったという事件があり、その子どもは親に厳しくされたことを根に持って反抗に及んだと発表されましたが、それはたまたまそういうことがあった、という例外的なケースでしょう。そういう事件がきわめて珍しかったのでニュースになっただけではないでしょうか。 一般に親が甘く、「子どもに口出しをしない物分りのいい親」である場合ほど、子どもは非行に走るものです。 門限もなく、子どもが夜遊びしても何も言わないとか、「俺の部屋に入るな!」と子どもに言われて、本当に部屋に入らないようにするとか、親の物分かりがいいときに、子どもは非行に走る傾向があります。 アメリカで、15歳から18歳までの高校生2000名以上を対象に「性経験」をしているかどうかの調査をしたところ、親が厳しくない家庭のほうが性体験をさっさとすませていたという報告があります。 「早く性体験をすませているから、何なんだ!」という人もいるかもしれませんが、せい体験の早さは、その子どもが非行に走るかどうかの分かりやすい指標です。ですから、早熟すぎるのは、やっぱり問題といえるでしょう。 要するに、親が厳しくすれば、子どもが非行に走ることが少なくなりますし、逆に、親が子どもに口出ししなければ、子どもが非行に走る危険性が高くなる、ということです。 「私は、子どもに厳しすぎるのだろうか?」 「怒鳴ってばかりで、子どもはおかしくなったりしないのだろうか?」 と不安に思う必要はありません。 実際には、甘すぎることが問題になることはあっても、厳しくて問題になることは、ほとんどないからです。親が厳しければ、子どもは自分を厳しく律することができるようになり、立派な大人へと成長します。 |
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