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この違いをきちんと認識しておかないといけません。 男の子が、乱暴におもちゃを扱っていると、世のお母さんたちは「大事にしなきゃダメでしょ!」と叱ります。こんな風に怒られたら、もうおもちゃなんか遊びたくなくなるのではないでしょうか。 子どもにおもちゃを与えたら、それはもう子どものモノ。本来は、どのように扱ってもいいはずです。 グレン・ドーマン博士の『赤ちゃんに詠み方をどう教えるか』(サイマル出版会)という本で、同じことが指摘されていました。「赤ちゃんは、おもちゃの箱に興味を示す。なぜなら、箱ならいくら壊しても親に怒られないからだ」と言うのです。おもちゃを壊されたくないのなら、壊されてもいいものを与えればいいのです。 ですから、できるだけ安いおもちゃを与えればいいのです。 ヘリコプターのおもちゃを買ってあげたとき、その日のうちにプロペラ部分を壊して、プロペラをテーブルの上でくるくると回して遊んでいました。 本体の部分は放り出して、プロペラだけで遊んでいるのです。まるでコマのような動きをするので、面白かったのでしょう。もちろん、叱ったりせず、「ほう、こいつは回るものに興味があるんだな」と思っただけです。 男の子は、壊すのが大好きなのです。 いらないDVDプレーヤー、腕バンドの壊れた腕時計なども、リサイクルに出さないで、子どもに与えると、とても喜びます。ドライバーを与えれば、子どもはそれを使って分解するのに夢中になるでしょう。 分解された機械は、「もう一度、組み立ててごらん。難しいけど、できる?」と聞いてみてください。子どもは、「できるっ!」と大声を出して、今度は組立作業に没頭してくれるでしょう。 アーカンソー大学のロバート・ブラッドレイは、生後6ヶ月と54ヶ月の幼児に、スタンフォード・ビネー式のIQテストをやらせたところ、おもちゃで遊んでいる子どもほど、知識が高かったそうです。しかも、母親が一緒になって子どもとおもちゃで遊んであげると、さらに知能が高くなっていたそうです。 おもちゃで遊ばせるのはいいことです。しかし、高いおもちゃを与える必要はありません。男の子が自由に遊べなければ、それはもうおもちゃでないからです。 壊されるのがどうしてもイヤなら、おもちゃではなく、ビリビリに破ってもいい新聞の広告や、スーパーでもらってきた段ボールで遊ばせるといいでしょう。そのほうが、男の子は喜んで、いろいろ遊びを考案してくれるはずです。 |
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