|
食事の栄養を気にしている親御さんはいっぱいいます。わが子に大きく育ってほしい親心なのですが、栄養だけとればいい、というものではありません。 食事というのは、だれと、どういう雰囲気で食べるのかということが重要です。 一人で、黙々と食事をしていても面白くありません。 そして、人間は面白くないと、食欲がなくなります。 脳下垂体の視床下部というところで、食欲のコントロールがなされているのですが、つまらないと食欲もなくなるのです。 ある博士は、怒った顔の写真と、笑っている顔の写真を用意して、それぞれの写真を見せながらジュースを飲ませるという実験をしました。 すると、笑っている顔を見ながらジュースを飲ませると、怒っている顔を見せられながらジュースを飲まされたグループよりも、280パーセントも多くジュースを飲んだそうです。 家族で、ワイワイと愉快な食事をすれば、子どもはたくさん食べます。 子ども一人で食べさせようとするから、たいして食べられないのです。 「うちの子どもは、食べるのが遅い!」 「うちの子どもは、食が細い!」 ち不安に感じる親御さんがいますが、一人で食べさせようとするからよくないのかもしれません。お子さんの目の前で、自分も一緒に大笑いしながら、ムシャムシャ食べていれば、子どもだってたくさん食べてくれます。 一緒の食卓を囲むということは、家族の一体感というか、連帯感を強めてくれます。 「同じ釜の飯を食った仲間」というのは、一緒に食事をすることで、連帯感が生まれるという心理を的確に描写しているといえます。 人間は、一緒に食事をすることでより深く、より親密な関係になっていくのですから、家族で食事をとるということは、皆さんが思っている以上に重要だといえます。 最近は、共働き夫婦も多くなり、お子さんと一緒に食事をとることが難しいご家庭もあるかと思いますが、せめて朝ご飯は一緒に食べるとか、週末には家族で一緒に食事をとるとか、そういうルールを決めておくとよいかもしれません。 お父さんがつまらない冗談を言い、子どもがそれに突っ込みを入れる・・・。 そんな和やかな食事がとれるようになれば、家族間でのコミュニケーションもうまくとれ、子どもが非行に走ったりすることも抑制できるものです。 子どもが自分の部屋で、一人で食指゛したりするのを認めてはダメです。 「僕は一人で食べるから、部屋に持ってきてよ」 などと子どもが言ってきたときには、 「一緒に食べないのなら、お前はご飯を食べなくていい。いや、台所で食べないのなら、お前はこの家から出て行け!」 と本気で怒ってください。家族で食事をとるのは、それくらい大切なことです。 |
|
|||||||||||||||||||
Copyright (C)2018. 子どもの立派な育て方・しつけ方 All rights reserved. |