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子どもは、親を見て育ちます。昔の子どもは、親を尊敬して今したが、それは親が自分の家(店)で働くのを見ていたからではないでしょうか。朝から晩まで、汗水を垂らして、家族のために働いてくれる親の姿は、子どもにとって感動的でした。 ただ現在は、会社勤めをしている親が一般的です。そのため、子どもは、一生懸命に頑張っている親の姿を見ることが難しくなってしまいました。親を尊敬することも難しい時代になってきたと思います。 「子どもが僕のことを尊敬してくれないんですよ」 と苦々しい気持ちの親はたくさんいると思いますが、それはみなさんの責任ではなくて、社会構造が変化して、自分の真面目に働く姿をアピールできないことが原因なのです。あまり気にしないほうがいいでしょう。 今どきの子どもは、親がくつろいでいる姿しか見ません。 帰ってくるなり、ズボンと靴下を脱ぎ捨ててパンツ一枚になり、アシカかトドのように床の上に転がっている父親の姿しか子どもは目にしません。そういう親を尊敬するのは、難しいのではないでしょうか。 「外では気を張り詰めているんだから、家の中だけはくつろがせてくださいよ」というみなさんの気持ちは分かりますが、やはり家庭でも気を張り詰めておくほうがいいのです。なぜなら、息子たちが尊敬するからです。 あまりだらしない姿を見せないようにし、自分の父親としての株が下がらないように気をつけることです。 ある実験では、きちんとスーツとネクタイを着たときの状態と、同一人物が白井Tシャツとジーンズを着ている状態のときの写真を用意して、それぞれを評価してもらったそうです。 すると、きちんとした服装をしているときのほうが、「権威がありそう」「魅力的」といった高い評価を受けたそうです。 子どもでなくても、私たちは相手の外見だけで判断します。親がだらしない姿しか見せないなら、「うちの親はだらしない」と子どもが思うのは、当然です。 だからこそ、家庭でも気を張り詰めるべきなのです。 「親しき仲にも礼儀あり」という言葉がありますが、「家族の仲にも礼儀あり」ではないでしょうか。 だらしない姿でくつろぐのは、居間ではなく、自分の部屋でやることです。 だらしない姿は、子どもにはあまり見せないように努力することも必要です。 父親のダンディズムというのは、やせ我慢の美学です。 「つらいなあ」とは思いますが、ダンディーな父親でいるべきです。 |
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