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なかには家族に自分の考えがわかってもらえず孤立し、自分だけの空間に閉じこもる人もいますので、これでは身の不幸を嘆くのは当たり前です。 これからしても、しっかりした正しい人生観や知性、たゆまぬ行動力が、どれだけ幸せに結びつくか、はかりしれません。 それには何よりも相手に対する思いやりや、気配りの心が大切で、これがない人には、恩の着倒れという思わぬ結果が待っています。 恩の着倒れとは、ふだんお世話になっている人への気配りがなく、恩を受けたまま恩返しせず、感謝の念や自分の気持ちを素直にあらわす言葉の一つもなく、知らんぷりのほったらかしにしておくことです。 それでは、確実に恩の重さに押しつぶされ、二度とふたたび立てなくなるのは当たり前で、長く不幸な生活を余儀なくされるのは間違いないでしょう。 人間にはうれしいことに言葉があります。つまり何かされるごとに自分の思いを相手に伝えることができることです。幸い電話がない家はないのですから、たった一言でいい、率直に相手に自分の気持ちを伝えればいいのです。経過の報告、結果の報告、ちょっとしたお礼の言葉などなど、何でもいいのです。 これを「念を届かす」といい、誰にでもできる簡単なことで、幸福につながる最初にして最大のコツといってもいいでしょう。 現代の親は、こんなことを子どもに教えないのか、不作法で失礼な子どもが多くて困ります。ひょっとしたら、親さえもこういうことを知らない人が多くなっているのかもしれません。これでは幸せにつながることはできません。 「い〜や、自分は誰からも恩を受けたことはない」という人もいるでしょうが、まずは天の恩、地の恩、親の恩、先生の恩、仕事上で受けた恩、そのほか周囲からの恩など、数え上げたらキリがないくらいの恩を受けて、現在の生活があるはずです。 ・ 旬の野菜のように生き生きしている。 ・ ときには損得の世界を超越して相手に尽くす。 ・ 愛するなら丹精を込める。 ・ いつも無邪気さが漂う。 ・ 人の心をとらえる何かがある。 ・ 何でも話しやすい。 ・ 何かにつけて細やかな心遣いが感じられる。 ・ ときには相手の我がままを叶えてあげる。 などなど、目立ちませんが、せせらぎの音のような魅力がある、そんな人が孤独であるはずはありません。 |
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