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世の中のすべては、絶妙なバランスで成り立っています。 とくに自然界の何を見ても、最高の絶妙ともいえるバランスが保たれていて感心するほかありません。 近ごろは、化石燃料の使いすぎで地球の温暖化がやかましく言われていますが、それでもいまのところはまだ警告程度の段階にしかいたっていません。もちろん、将来を考えますと、なおざりにはできませんので、人類は英知をしぼって対策に取り組むしかないでしょう。 太陽の回りを地球が1周するのに要する日時は、265.2425日と小余。これにまだ月ごとに若干の差はありますが、なにはともあれ、何も支えてくれるものがなく、銀河系宇宙という大空間に浮いていてのこの正確さにはまったく驚きます。 古代エジプトでは、今から約3800年前ごろに、すでに1年を365日とし農耕に利用していたので、この地球の周期はほとんど絶妙なバランスの結果によると考えていいでしょう。 これが地球は地球としての、「生来の本分であり役目」です。 もっともこれから先、何百万年とか何千万年とかの天文学上のことはわからないにしても、富士山の初冠雪も、例年10月8日前後と聞いており、めったに半月も前後することはないらしい。 そして人間界における男女の性別です。 世に、男系とか女系家族といわれる家庭がたまにあることは承知していますが、それでもせいぜい10人ぐらいまでの出産では、たまには男ばかり、あるいは女ばかりが生まれる可能性はあるでしょう。 徳川家斉(江戸幕府11代将軍。1773〜1842)が生涯に60人の女性に産ました子どもが48人。それも驚くなかれ、男女の産み分けがちょうど24人ずつ半々だったといいます。 試みに0から9までの10個の整数をランダムにコンピューターにかけ、回してみるといいでしょう。1万回までなら奇数と偶数が約半々に出る公算が高いし、100万回も回せば、おそらくきっちりと、奇数も偶数も50%になっているはずです。 バランスの形態はこのようにほとんど半々です。 こういった視点でみると、人間も宇宙の子ですので、当然ながら、このバランスに支配されています。 体温をとっても熱からず寒からずバランスが取れているように、肉体の細部を調べれば調べるほど、絶妙なバランスによって生かされていることに気づくはずです。 このように考えていきますと、男親には男親としての、女親には女親としての、生まれながらの役目や役割があるのは否定できません。先ほど説明したように、男親の役目は、70%の理性と30%の愛情です。 したがって男親が子どもに接するのに、まず常識的な社会の仕組みとか人間としてどのように生きていくべきなのかを重点的に教えるのが大事で、子どもに請われるままに金を与えるとか、子どもが欲するモノならなんでも買い与えるとかは、緊急必需なもの以外は、すべて我慢させるべきです。 それに父親が仕事の関係で夜は遅く、朝は早いといった状態が続くと、当然子どもに接する時間が少なくなります。人にもよりますが、勤務の関係でまったくその時間がとれないときは、人間は生まれたときから寸刻の間も「食」を欠かせない厳しい人生の優先順位があることを冷静に、しかも理性的に教え、その隙間に、つとめて子どもに接する時間を作るべきです。 このときの父親の作用する理性が、たとえば社会のルールとか秩序を守ることを生きていくうえでの基本とし、次いで辛抱し我慢することによって、他人との協調とか自立を促すことにつながります。 子どもはそういった社会生活の基本になる事柄を父親から教わらなければ、自然に歪な人格の子に育つのは明らかです。どれだけお金を与えようが、モノを与えようが、それだけでは、けっして良い結果につながりません。 |
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