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子どもは大人の話す様子からさまざまな言葉や話し方を学び取ります。自分が何気なく口にしていた言葉をまだ幼い子どもが真似して驚くという経験は、多くの親が体験しているのではないでしょうか。 子どもの会話レベルは周囲の人に影響されます。親が普段から積極的な議論や文化的な話をしている家庭では、子どもも大人顔負けの会話能力を身につけられるでしょう。 反対に、夫婦の会話が少ない家庭や乱暴な言葉が飛び交う家庭では、子どもの会話レベルは上がりません。それどころかマイナスの影響を与えてしまいます。 子どもとは積極的に議論を交わすようにしましょう。子ども相手だからといって侮らず、ときには真面目なディベートを行ってみるのも一案です。テーマはどんなものでもかまいません。 家庭内や学校内の問題についてでも構いませんし、小学校高学年くらいであればテレビのニュースを見ながら、社会問題についてどう思うか聞いてみるのもいいでしょう。普段の様子からは想像もつかない、深い考えを持っているかもしれません。 議論をするときは、相手の反論に対して感情的にならないように教えてあげてください。価値観の違う相手を受け入れて、建設的な会話ができてこそ、一流なのです。
保育園や幼稚園、小学校などに入ったとき、物怖じして初対面の相手とうまく接することができない子がいます。それが最初だけならまだしも、そのまま誰とも深く交流できず、孤立しがちになってしまうおそれもあります。 人見知りをしない、社交性のある子どもに育ってほしいならば、場慣れさせるのが一番の近道です。公園などで同世代の子どもと大いに遊ばせるのもひとつの方法ですが、それに加えて「大人同士の集まりに子どもを連れて行く」のもいいでしょう。 同席する相手が許すなら、大人同士の集まりなどに子どもを連れて行き、初対面の大人と接する機会をつくってみてください。そして、きちんとした挨拶や目上の相手への言葉遣いなどを小さいうちから教えましょう。 大人同士で会話する様子を見て、子どもはコミュニケーションの方法を学び取ります。子ども同士の集まりの中でも、そして大人になってからも、そこでの経験は役に立つでしょう。 幼い子どもはじっとしていられないものですが、大人同士の集まりに慣れていくと、大声で騒いだり、退屈そうにしたりすることが減ります。大人同士の集まりに連れて行くことが当たり前になる頃には、驚くほど成長して見える場面もあるでしょう。
子どもを導き、成長させるのは親ばかりではありません。同世代の友だち同士で遊ぶことは、子どもの成長のために素晴らしい効果をもたらしてくれるのです。 子どもは皆それぞれ、大人では思いつかないような発想力を持っています。子ども同士が遊ぶ中でその発想力が組み合わさり、相乗効果でさらに新しい発想が生まれます。また、友だちの発想を見聞きすることで、自分にはない考え方を吸収することもできます。 子ども同士のコミュニケーションは、人間関係の基礎を学ぶ場でもあります。子どもが大人と遊ぶ場合は、子どもの我が侭はある程度許容されますし、玩具も自由に使わせてもらえるでしょう。 しかし子ども同士の場合はそうはいきません我がままを言えば嫌われてしまい、玩具もひとり占めはできません。ケンカをせずに仲良く遊ぶ方法を手探りで覚えていく必要があります。試行錯誤をしながら一緒遊ぶことで、仲間意識が芽生え、「友だちが楽しくなれば、自分も楽しい」という共感する力を身につけられるのです。 大人になってからも重要な、人間関係をうまく築くコツは、幼児期からの経験がベースとなります。大人が踏み込みすぎず、子ども同士の関係性を大切にしてあげてください。
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