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世の中には少なからず、「感受性の乏しい人」がいます。物語を読んでも内容に入り込めず、印象が残らない人や、他人が泣いているときもその気持ちが理解できない人などは、感受性の乏しい傾向にあります。 「感受性の強弱は学歴社会には関係がない」と勉学ばかり優先し、感受性を軽く考えると、思わぬ失態を招いてしまいます。 学歴が多寡く優秀だとされてきた政治家や経営者が、とんでもない失言をしてしまうという例は枚挙に暇がありません。感受性の乏しさから他人の気持ちを理解できないと、このような失敗をしてしまいがちなのです。 個人差はありますが、感受性は経験によって向上させることができます。そのためには、家族で芸術に触れる機会を増やすことをおすすめします。感受性と芸術的な感性には共通点があります。 感受性は「細かい違いや変化を感じ取る能力」、そして芸術的な感性は「作品からさまざまな印象を受け、判断する能力」のこと。どちらも、わずかな機微を感じ取る能力なのです。 また、芸術に触れる過程では、副次的に多く知識を得ることができます。たとえば、あるひとつの絵画を気に入った場合、その作品のテーマや同じ作者の別作品、作品の作られた時代背景など、さまざまな要素に興味を持てる可能性があります。こうしてたくさんの作品に触れ、知識の枝葉を伸ばしていけば、子どもはやがて大近知識の大樹を育て上げられるでしょう。 さらに芸術には、観賞するだけでなく自分の力で生み出す楽しみ方もあります。楽器を演奏する、絵を描く、文章を書くなど、実際に芸術活動を経験することで、子どもは想像力や独創性を育めるのです。芸術は一生涯の趣味になり得ます。ぜひ、子どもと一緒に楽しんでみてください。
脳の成長にとって、物事を実際に見聞きし、体験するというのはとても重要です。図鑑や本、テレビで見たものの実物を見ることで、知識としてより深く鮮明に定着します。 逆に、実物を見た後に、図鑑で調べて深く知る方法もあります。実際に見たり体験したりすることは、知識欲と好奇心を強く刺激できるのです。 そこでおすすめなので、家族で動物園や水族館などへ出かけることです。図鑑やパンフレットを事前に読んで、ワクワク感を増大させるとさらにいいでしょう。 中には「家族サービスもいいけれど、たまには自分の趣味の時間を作りたい」という親もいるかもしれません。我慢してストレスを溜めるのは、親子どちらにとってもマイナスです。 それならば親のレジャーに、子どもも連れて行ってあげればいいのです。趣味がアウトドアであれば家族揃ってキャンプに行く、歴史が好きなら家族で史跡に旅行するなどです。 言質では「この虫はね」「この建物はね」と、子どもに説明してあげられるといいでしょう。ただ、分からないことがあっても問題ありません。親子で一緒に「あれは何だろうね」と不思議がってもいいのです。後日、子どもが自発的に調べて、「図鑑にあれが載っていたよ」と教えてくれるかもしれませんよ。
勉強する習慣は、小さいうちにしっかりと身につけさせたほうがいいでしょう。性格的に勉強嫌いだという子でも、中学生になる前に習慣化できれば、それから先は苦労しないですむものです。 そこで日常生活のひとつとして「勉強する時間」を組み込みましょう。食事や入浴、歯磨きなどと同じく、勉強するのが当たり前の行動になります。 この際に、勉強を苦しいものだと思わせないでください。うまくできないからといって厳しく叱ると、子どもは勉強を楽しくないと思ってしまいます。問題をうまく解けたこと、きちんと覚えられたことを評価してあげてください。 そうした小さな成功体験の積み重ねが子どもの自信になります。勉強への自信がつき、自分からもっと勉強したいと思うようになれば、子どもは自分から勉強するようになります。 子どもにきつく「勉強しなさい」と注意しても、なかなか勉強しないと悩む親は少なくありません。強要するのではなく、子どもが勉強を当たり前の行いと考えて、自分から勉強できる環境を作ってあげるべきでしょう。 たとえば、隣で大きな音を立ててテレビやゲームを楽しんでいては、子どもは勉強に集中できません。子どもの勉強中は読書などをして、「大人も学習している」というところを見せるといいでしょう。
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