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個人の考え方や物事に対する接し方、生活態度などは成長するにつれていくらでも変化します。しかし、その基本は子どものころからの家庭環境によってつくられます。仲の良い両親に育てられ、穏やかで安定した家庭で育った子どもは、それを普通の状態として記憶し、ストレスなく育っていきます。 しかしもしも両親が不仲で、緊張感のある不安定な家庭で育ったとしたらどうでしょう。子どもは常に大きなストレスを感じながら、両親の顔色をうかがって生活することになります。こうなると、明るく前向きに物事を考えられる子どもには育ちにくいでしょう、 とはいえ、夫婦の関係は一筋縄ではいかないものです。ときには相手のことを許せないと思うこともあるでしょう。それでも、子どもの前で険悪な雰囲気になるのは避けてください。また、パートナーのいないところで、夫や妻の悪口を言うのをやめましょう。 子どもはそうした親の行動をいつまでも覚えているものです。将来、「他人は信用できない。たとえ結婚した相手でも、悪口を言うかもしれない」などと考えて、人間不信になってしまいかねません。たとえパートナーに怒りを感じた場合でも、感情的にならずに冷静な姿を見せていれば「大人とはそういうものだ」ということを教えられるでしょう。
核家族化が進み、夫婦とその子どもだけで暮らすというパターンが当たり前になった現在、中には「両親といっしょに暮らすのは、いろいろと気を使いそうで面倒」などと考えてしまう人もいるかもしれません。しかし、子どもの発育にとっては、祖父母の影響は計り知れないものがあります。 ひとつの屋根の下で暮らしている家族でも、世代によって、持っている知識は異なります。子どもにとっては両親と祖父母、それぞれ世代と接して得られる知識は、どちらもかけ替えのないものなのです。 昔からある道具の使い方や日本の伝統的な行事などは、若い夫婦だけではなかなか教えることができないものです。年の功や熟練した経験といったものから、学びとれることは数多くあるはずです。幼い頃から、幅広い教養を身につけることができるのです。 また、目上の相手と会話する際は敬語を使いますが、これも小さい頃から身につけておきたい知識です。「敬語を使えない若者」が増えているという問題は、しばしばメディアでも取り上げられますが、その理由のひとつとして祖父母と同居していない世帯が増えていることがあげられます。 家庭内で敬語が当たり前のように使われていれば、子どもも自然に敬語を身につけられるでしょう。
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