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いつも叱ってばかりの教育方針は子どもを萎縮させてしまうため問題ですが、だからといって褒めすぎることがいいとも限りません。 子どもに対して次のような褒め方をすると、「褒めて伸ばす」つもりが、逆効果になってしまう危険性があります。 簡単なことや当たり前にできることを「ちゃんとできるなんて、すごいね」と褒められても、子どもはバカにされたような気分になってしまい、不快に思うでしょう。 もしくは、慢心してやる気や向上心を失ってしまう場合もあります。幼いころ「神童」ともてはやされたせいで努力を怠り、大成しなかったという人の話は古今東西で耳にします。 また、本質を見極めずに、見た目や表向きの評価、表面的なことだけを褒めるのもおすすめしません。 子どものテストの点数がよかったときを想定してみましょう。「100点が取れてすごいね!」と褒めた場合、一時的に子どものモチベーションは上がるかもしれません。しかし、次にもしも点数が悪かったときは、同じ褒め方ができません。 褒められることがモチベーションになると、点数に伸び悩んだ場合に「褒められないから頑張らない」と考えてしまうことに陥りかねません。 ★ 褒めるよりも認めたほうが深く響く 大事なのは褒めるよりも「努力や頑張りを認める」という方法が大切です。100点をとった場面では、「いつもの努力が実ったね」「たくさん頑張った成果が出たね」など、点数を褒めるのではなく、それに至る行動を認めてあげるのです。 「偉い」「すごい」という言葉を使って褒めたときよりも、子どもは満足感や充足感、そして次も頑張ろうという意欲を得られるでしょう。 表面的なことを褒める手法はともするとやってしまいがちですが、これは「テストの高い点数」を認めているのであって、子ども本人を認めているのではないということに気づいてください。 単に細かいニュアンスの違いのように見えますが、これは子どもの意識にとって思いのほか重要です。褒められることを正しいとする家庭の子どもは、褒められることばかりを気にして行動してしまいます。これは「褒められそうにないことはしない」という、行動の縛りを招きます。 それに、結果を褒めるという方法では、子どもにかける言葉が単調になってしまいがちです。 本人の行動を認める方法であれば、「前よりも点数がよくなって、向上しているね」「いつも頑張っているから、これから先もっと伸びるよ」など、言葉のバリエーションも大きく広がるでしょう。 子どものやる気を大きく向上させて、努力しようという意欲をより高めることができます。
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